Ken Peterson

  https://www.questionpro.com/cx/ With over two decades of experience in the CX research space, Ken Peterson has industry experience in retail, technology, sport hospitality, financial services, automotive and transportation. His support of clients includes bringing financially linked business insights, recommendations for operational improvements and CX deployment expertise - noted as an expert in making the behind-the-scenes magic that makes CX work. He currently serves as the President of QuestionPro CX.

   



Articles by Dennis Wakabayashi

NPSとチャーン

はじめに NPSは、CXを測定するための指標として広く用いられている。シンプルでありながら、顧客ロイヤルティ、ひいては収益性を予測する重要な尺度として注目され、世界中至る所で利用されており、多大な支持を集めている。 また「カスタマーチャーン(顧客解約件数)」は、好不調の波を乗り越えて企業を存続させることができる唯一の指標であることも分かっている。しかし、データサイエンスチームが専心的に取り組まなければ、チャーンの判断や、より重要な予測はほぼ不可能だ。大半のデータサイエンスチームは、「行動」に注目し、多くの行動変数と出口変数の相関を調べようとする。理論的には正しいのだが、これではリサーチャーに「なぜ」をもたらすことはほぼ不可能である。共関係モデルを与えるだけであり、因果関係モデルを与えるわけではないからだ。 本ホワイトペーパーでは、NPSモデルを強化し、運用的、認知的に簡単な方法を紹介する。 1.チャーンの理由(根本的原因)等の分離および特定を行う。 2.自動特定 – ダイナミックかつ自動的に理由をアップデートするためのモデルを確立する。 3.チャーン予測 – 中立者と批判者における理由特定の比較に基づいて行う。 NPSプログラム – 既存のプラットフォーム/プロセス/モデルの使用 退去/解約時の調査 ほとんどのNPSプログラムでは、解約した元顧客と連絡を取り、解約理由を判断するためのモデルが用意されている。これは事後的なものであり、将来的な良い方向性を示す指標にはなるものの、運用は困難である。時代とともに理由が変化していることに加え、「ベース」となる比較対象が存在しないことも一因だ。すでに解約した顧客だけを調査しているのであれば、まだ解約していない顧客、つまり既存顧客をベースとして比較することは非常に難しい。  継続的なNPS/チェックイン調査 既存顧客に対してNPSを継続的に使用している企業は、同じモデルを使用してチャーンを判断·予測することができる。継続的な運用調査を利用して判断するメリットは、メール/SMSの通知配信、トランザクションの計上、データの収集といった機能がすでに備わっていることだ。 NPSを判断するのは容易だが、根本原因のダイナミックな判断/分離·特定は、「なぜ」を中心としたテキスト分析に委ねられている。  大概のテキスト分析モデルは、調査においてうまく作用しない。これはNLP/トレーニングデータが一因だ。優れた機械学習モデルは、精度を高めるために多くの学習データを必要とする。 本ソリューションでは、顧客自身の集合知を活用することで、「なぜ」の答えを機能的に判断していく。 分離 まずは「分離」の作業が挙げられる。分離とは、ある人が解約に傾く理由の上位1~2を判断することを意味する。すべての製品/サービスには、顧客との親和性を決定し、逆に顧客離れを決定づける、ユニークで重要な要素が存在する。ここでまず重要な考え方は、これらの重要な理由を切り分けることだ。これはテキスト分析ではなし得ないことである。単純なテキストからさまざまな理由の「重み」を判断するには、AI/NLPツールがまだ十分ではないからだ。 AI/NLPツールは将来非常に有用になると声高に宣言することに、多くのエネルギーや時間、労力を費やしてきた。しかしそれは2020年のことであり、私は未だ、自社のNLPモデルに対する信頼が十分に高いと確信を持って話すクライアントに会ったことがない。...
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